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2006/2/16
JARHEAD
 


観る前に読まないほうがいいかも?ちょっとしたネタバレありです。
「ジャーへッド」観ました。
実際に湾岸戦争に兵士として参加したアンソニースオフォード自身の経験を綴った
原作本を元に作った映画です。
普通戦争映画って人を殺したり仲間が死んだりして生きる意味とか戦争の空しさ
みたいなのを訴えるけど、この映画はちょっと違った。
これは青春映画でもあります。
この映画が他の戦争映画と大きく異なるポイントは
登場人物が一人も人を殺さない事です。
人間が人間を殺すというのは一線を超える行為で、
その線を超えた人物が描かれるのが今までの戦争映画だったが、
「ジャーヘッド」ではその一歩手前のギリギリの線で
自分を探そうと葛藤する青年達を描いている。
敵も建物も見えない砂漠の真ん中で、想像していた戦争と違う現実に戸惑いながら
まだ経験した事のない実戦に期待を募らせたり
敵を殺して仲間に自慢したいと想いながらも
無意識のうちに死を恐れたりして、
心のバランスがちょっとづつ崩れてゆく青年達がリアルに描写されています。
しかしこうした重い気持ちを忘れるかのように
普段の青年達は底抜けに明るくて笑えるシーンも満載。
喜怒哀楽の盛り込み方が絶妙でした。
先にも言ったようにこの映画は青春映画という感じで清々しい印象すら受けた
それはやはり主人公であり原作者のアンソニースオフォードが
戦争には行ったが人を殺さずに済んだからだと思う。
映画の中でも言っていたが、
" 戦争への想いは体験によって人それぞれ" あるようだ。
ある人にとっては忘れたい悲惨な体験かもしれないし
反対に人生の中で忘れたくない貴重な体験にもなり得る。
スオフォードにとっての戦争は
彼の貴重な青春そのもだった。
とラストシーンで感じました。

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